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2024年12月17日(火) きょうの潮流

  • 執筆者の写真: 羅夢 諸星
    羅夢 諸星
  • 2024年12月17日
  • 読了時間: 2分

2024年12月17日(火)

きょうの潮流

 いまから22年前のきょう、東南アジアである出来事がありました。マレーシアとインドネシアが、領土紛争を国際司法裁判所(ICJ)の判決で平和的に解決したのです。ボルネオ島の近海にあるリギタン島とシパダン島をめぐって


国際司法裁判所(ICJ)は、国連の主要な司法機関の1つで、国家間の紛争を解決する役割を担っています。

ICJに関する主な特徴は次のとおりです。

  • 本部はオランダのハーグにあり、ニューヨークに所在しない唯一の国連機関です。

  • 国連総会と安全保障理事会が選出する裁判官15人で構成されており、裁判官の任期は9年です。

  • 裁判官は自国を代表するとはみなされておらず、独立した裁判官とされています。

  • ICJに事件を付託できるのは国家のみで、関係国は裁判所の管轄権を承諾する必要があります。

  • ICJは、発効中の国際条約や協定、国際慣習、法の一般原則、国際法学者の学説に従って判決を行います。

  • 命令や判決には法的な拘束力がありますが、強制執行の手立ては十分にありません。

ICJは「世界法廷」とも呼ばれ、世界の平和と安全に重要な貢献を果たしています。


▼国境画定作業で両国の主張がぶつかったのは1969年。およそ30年後にICJで裁判することで合意し、提訴しました。裁判は両国間に信頼関係ができていることが前提で、負けた側も判決には従うというのが規則です。そして2002年12月17日、二つの島はマレーシア領と画定しました


▼マレーシアとインドネシアは61年に武力紛争を起こし、双方に約1100人の死傷者が出ていました。その後、67年に東南アジア諸国連合(ASEAN)が結成され、両国は原加盟国となりました


▼76年には東南アジア友好協力条約(TAC)を締結。紛争の平和的解決も約束通り実行しました。ASEANでは“対話の習慣”が定着し、最近では年間1500回の会議を開いています


▼ベトナム戦争だけでなく、ASEAN結成以前にも「分断と敵対」の時代はあったのです。裁判に負けたインドネシアの国際政治学者は「ASEANのおかげで両国は敵対関係を克服し、信頼関係を高めた」と語っています


▼マレーシアとシンガポールも、戦略的に重要なマレー半島の小島の帰属を、ICJの判決でシンガポール領と決定し、論争に終止符を打っています。紛争は平和的に解決する―そんな世界が当たり前となるように。



2 Comments

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Guest
Dec 17, 2024
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 こんにちは。


 いつも、非常に興味深く、記事を拝読させて戴いております。


 シリア🇸🇾では、独裁者であったアサド前大統領がロシア🇷🇺へと逃亡しましたが、彼は、国際司法裁判所(ICJ)の様な所で量刑され、いずれは刑を執行されるのでしょうか?


 


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Naoya Masuyama
Jan 02
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アサド氏は未確認ですけれど。

プーチン大統領は、ICJで逮捕状が出されています。



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