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パールハーバー志願、おじは「軍神」と呼ばれた 遺族、戦争は「悲しみ生む」 開戦83年 2024年12月8日 5時00分

  • 執筆者の写真: 羅夢 諸星
    羅夢 諸星
  • 2024年12月8日
  • 読了時間: 4分


松尾敬宇中佐(後列右)と、めいの和子さん(前列右から2人目)が写る写真=松尾和子さん提供


 日本軍が米ハワイ・真珠湾を奇襲攻撃し、太平洋戦争が開戦してから8日で83年。この攻撃を機に米国は日本やドイツなどに宣戦布告し、戦火はさらに広がっていく。不安定さを増す現代とも重ね合わせ、平和とは何かを考える人たちがいる。


 熊本県山鹿市に住む松尾和年さん(89)宅には、古びた書類の写しが残る。「松尾又雄 龍田丸乗組ヲ命ス 昭和十六年十月十三日」

 命じられたのは、松尾敬宇(けいう)・海軍中佐。1941年に潜航艇の乗組員に選ばれ、同年10月に真珠湾偵察員となった。民間人に紛れるため、偽名の「又雄」で日本郵船の船に乗り込み、水路や防備などを偵察して11月に帰国した。書類はこの時のものだ。

 当時、日本はアジア進出や経済封鎖などをめぐり、米国と一触即発の状態にあった。1941年12月8日、日本軍は真珠湾を奇襲し、アリゾナなど戦艦4隻を撃沈した。

 松尾中佐も潜水艦で出撃したが、本当は「特殊潜航艇」への搭乗を志願していたという。生還が難しい2人乗りの潜水艦。ただ、乗員はすでに決まっていた。

 当時の上司は、戦後になって遺族である和年さんに語ったという。「松尾君は、山本五十六元帥に『私が現地に一番詳しいから(特殊潜航艇に)乗せてくれ』と直談判して座り込みをしていた」

 それから半年後、松尾中佐は豪州・シドニー湾を攻撃する特殊潜航艇の乗員になる。しかし42年6月、爆雷攻撃を受けて航行不能になり、部下とともに拳銃で自決。決死の攻撃に殉じた松尾中佐は「軍神」として美化され、戦意高揚の旗印として扱われた。

 特殊潜航艇は引き揚げられ、豪州で保存されている。戦後、松尾中佐の母・まつ枝さんは豪州を訪れ、潜航艇を見て涙を流した。

 和年さんは「当時はやむを得なかったのかもしれない」としたうえで、「悲しみを生む戦争は絶対に起こしてはいけない」と言う。

 戦後80年となる来年、親族らは6回目の豪州訪問を検討している。和年さんの妻で、中佐のめいの和子さん(84)は「もう一度だけ、叔父の乗った潜航艇が見たい」。次が最後の渡豪と思っている。

 (坂本純也)

 ■現地に折り鶴像計画、平和の火をともす

 東京在住のミュージシャン・佐々木祐滋さん(54)は、真珠湾に折り鶴の像を建てて火をともす計画を進めている。

 おばは、広島市の平和記念公園に立つ「原爆の子の像」のモデルとなった故・佐々木禎子さん。被爆10年後の1955年、白血病のため12歳で世を去った。「生きたい」と願い、病床で1千羽以上の鶴を折り続けた。

 祐滋さんは、禎子さんの思いを音楽や講演で伝えてきた。現存する折り鶴を国内外に贈る活動も続け、2013年には真珠湾の国立追悼施設アリゾナ記念館にも贈呈した。

 ただ、関係者の中に「死ぬまで日本を恨んでいた」といった声があることを知り、憎しみの根深さも感じた。悩み、思いついたのが、福岡県八女市星野村でいまも燃える「平和の火」をパールハーバー国立記念公園に分火する構想だ。

 終戦直後、親族を原爆で失った男性が広島から残り火を故郷に持ち帰った。最初は「恨みの火」だったが、男性は後に「報復では永遠に平和は来ない」と考え、平和の火として受け継がれてきた。

 21年からプロジェクトを始め、火をともすモニュメントのデザインは昨年、広島の高校生やアリゾナ記念館長らと決めた。子どもたちが大きな1羽の鶴を掲げる像。戦後80年となる来年中の実現を目指す。

 ウクライナや中東など、今も世界中で戦争が続き、憎しみが増幅されている。危機感が高まる中、今年のノーベル平和賞が10日、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に贈られる。

 祐滋さんは言う。「宗教や文化、考えの違いで衝突し、行き着くのが戦争。遺恨を乗り越えるため、手をつなぐ大切さを発信し続けたい」(上地一姫)

 ◆キーワード

 <真珠湾攻撃> 1941年12月8日(現地時間7日)、空母6隻を主力とする日本海軍機動部隊が、米ハワイ・真珠湾の軍港や飛行場を奇襲攻撃した。米側は約2400人が死亡。直前には日本陸軍も英領マレー半島に上陸し、太平洋戦争が始まった。



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