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(天声人語)トランプ政権ふたたび 2025年1月21日 5時00分

  • 執筆者の写真: 羅夢 諸星
    羅夢 諸星
  • 1月21日
  • 読了時間: 2分

中国の古典『荀子(じゅんし)』に、こんな話が載っている。楚(そ)という国があり、王はほっそりとした女性を好んだ。王の寵愛(ちょうあい)を受けようと宮女たちは食事をとらず、ついに飢え死にする者が現れた


▼「楚王細腰(さいよう)を好み、朝(ちょう)に餓人(がじん)あり」という故事成語の由来である。上に立つ者に気に入られようと、多くが争ってこびへつらう――。トランプ政権をとりまく米国の雰囲気で、8年前との大きな違いは、ここにあるように思う


▼1期目は、政治経験の豊かな高官が大統領の暴走に待ったをかけたこともあった。2期目は望み薄だろう。閣僚にはトランプ氏への「忠誠」を誓う者が集められた。政権内だけではない。IT大手のメタやアマゾンは、きょうの就任式のために各100万ドルを寄付した。それを風刺した一コマ漫画は、ワシントン・ポスト紙から掲載を拒まれた


▼この先、かの国の、いや世界の良識やルールはどうなってしまうのだろう。例の連邦議会襲撃事件の後、米軍の制服組トップだったマーク・ミリー氏は、部下に「きみたちが目撃したものは、将来のもっとひどいなにかの前触れかもしれない」と語ったそうだ


▼米国民の巨大な不満がトランプ氏を再び大統領に押し上げた。そのことは真摯(しんし)に受け止めつつ、どうかミリー氏の不吉な予言が当たらぬようにと祈るばかりだ


▼国を治める者はどうあるべきか。『荀子』は説く。まず礼を体得すべし、礼が守れぬ者は法も守れない。何やら2千年後を見通していたかのような言葉である。



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