よく言うわ・・。詐欺松、ワル松、殺し松のコマツが! - 上
- 羅夢 諸星
- 2月26日
- 読了時間: 55分
更新日:3月17日
第7号 平成23年12月5日(月曜日)
平成二十三年十二月五日(月曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 中井 洽君
理事 岡田 克也君 理事 笹木 竜三君
理事 武正 公一君 理事 西村智奈美君
理事 若井 康彦君 理事 若泉 征三君
理事 石破 茂君 理事 小池百合子君
理事 高木 陽介君
石関 貴史君 打越あかし君
江端 貴子君 小野塚勝俊君
大西 健介君 逢坂 誠二君
金森 正君 川内 博史君
岸本 周平君 櫛渕 万里君
小山 展弘君 近藤 和也君
佐々木隆博君 橘 秀徳君
中野 寛成君 仁木 博文君
橋本 博明君 初鹿 明博君
花咲 宏基君 藤田 憲彦君
皆吉 稲生君 村越 祐民君
室井 秀子君 山岡 達丸君
山崎 誠君 山田 良司君
横山 北斗君 和田 隆志君
渡部 恒三君 赤澤 亮正君
伊東 良孝君 稲田 朋美君
小里 泰弘君 金子 一義君
金田 勝年君 河井 克行君
佐田玄一郎君 橘 慶一郎君
野田 毅君 馳 浩君
山本 幸三君 遠山 清彦君
東 順治君 笠井 亮君
佐々木憲昭君 阿部 知子君
柿澤 未途君 山内 康一君
下地 幹郎君
…………………………………
内閣総理大臣 野田 佳彦君
総務大臣 川端 達夫君
法務大臣 平岡 秀夫君
外務大臣 玄葉光一郎君
財務大臣 安住 淳君
経済産業大臣 枝野 幸男君
防衛大臣 一川 保夫君
国務大臣
(内閣官房長官) 藤村 修君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(消費者及び食品安全担当) 山岡 賢次君
国務大臣 蓮 舫君
国務大臣
(東日本大震災復興対策担当) 平野 達男君
財務副大臣 五十嵐文彦君
財務大臣政務官 三谷 光男君
防衛大臣政務官 神風 英男君
衆議院事務総長 鬼塚 誠君
政府参考人
(警察庁生活安全局長) 岩瀬 充明君
政府参考人
(総務省自治行政局選挙部長) 田口 尚文君
政府参考人
(財務省理財局長) 田中 一穂君
予算委員会専門員 春日 昇君
―――――――――――――
委員の異動
十二月五日
辞任 補欠選任
今井 雅人君 小野塚勝俊君
川内 博史君 皆吉 稲生君
岸本 周平君 櫛渕 万里君
橋本 博明君 藤田 憲彦君
馬淵 澄夫君 橘 秀徳君
小里 泰弘君 河井 克行君
馳 浩君 稲田 朋美君
東 順治君 遠山 清彦君
笠井 亮君 佐々木憲昭君
山内 康一君 柿澤 未途君
同日
辞任 補欠選任
小野塚勝俊君 今井 雅人君
櫛渕 万里君 岸本 周平君
橘 秀徳君 初鹿 明博君
藤田 憲彦君 橋本 博明君
皆吉 稲生君 川内 博史君
稲田 朋美君 馳 浩君
河井 克行君 小里 泰弘君
遠山 清彦君 東 順治君
佐々木憲昭君 笠井 亮君
柿澤 未途君 山内 康一君
同日
辞任 補欠選任
初鹿 明博君 馬淵 澄夫君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
予算の実施状況に関する件(政治とカネ等)
――――◇―――――
○中井委員長 これより会議を開きます。
予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
本日は、政治とカネ等についての集中審議を行います。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として警察庁生活安全局長岩瀬充明君、総務省自治行政局選挙部長田口尚文君、財務省理財局長田中一穂君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○中井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。稲田朋美君。
○稲田委員 おはようございます。自由民主党の稲田朋美です。
民主党政権の政治と金の疑惑が後を絶ちません。鳩山元総理の巨額の子ども手当脱税疑惑、そして菅前総理の北朝鮮関連団体である市民の党への巨額の献金疑惑、そして前原元外務大臣、菅前総理、そして野田総理に対する外国人献金問題。どこが、クリーンでオープンな民主党、そして国民目線でしょうか。
また、きちんと説明をなされておりません。中でも最大の疑惑が、小沢元代表の政治と金の問題です。民主党政権最大の功労者である小沢元代表のお金の疑惑を晴らさなければ、総理がそこに座っていらっしゃる、民主党政権の、そして野田政権の正統性が疑われています。
九月に、小沢元代表の元秘書ら三名の有罪判決が出ました。その中で、岩手など東北の公共事業を天の声、すなわち小沢さんの一声で決めていた事実、また小沢元代表の天の声欲しさに業者が競って献金をしていたという事実が明らかになりました。
今、国会で、東北の復興予算、十兆円以上の予算がつきました。小沢元代表の疑惑を晴らさなければ東北の正しい復興もできません。被災地の皆さんのための復興予算まで小沢元代表の天の声で決められたらたまりません。
パネルを示してください。これは、小沢元代表の元秘書高橋嘉信さんの陳述書です。お手元にもお配りをいたしております。
小沢元代表の秘書として天の声を発していた高橋嘉信さん、いつでも国会証人に応じて、国会で真実を話すとおっしゃっています。総理、元代表の小沢さん本人と高橋嘉信さんの証人喚問をして、国会で真実を明らかにすべきだと思います。民主党代表としての総理の御見解をお伺いいたします。
○野田内閣総理大臣 小沢元代表の件については、現在公判中でありますので、その法廷の場できちっと御説明をされるべきものだと思いますし、その動きを注視していきたいと思います。
今、証人喚問というお話、高橋さんも含めて出ましたけれども、これは国会で御議論いただければというふうに思います。
○稲田委員 でたらめな言いわけや逃げはやめてくださいよ。
総理は民主党の代表ですから、国会証人を決めて国対委員長に指示されれば、すぐに国会の証人尋問は実現するんです。また、裁判中とおっしゃいましたけれども、この天の声の問題は、今、小沢さんが被告人になっているその刑事事件とは関係がありません。ですから、逃げないで、クリーンでオープンとおっしゃるのであれば、すぐさま国会の証人尋問を求めます。
委員長、小沢元代表本人と、そして高橋嘉信氏の証人喚問を求めます。
○中井委員長 小沢さんについては、かねてから議論が続いております。高橋さんについては、今回、初めて御要求がございました。理事会で協議いたします。
○稲田委員 総理、前沖縄防衛局長が不適切な発言を理由に更迭をされました。沖縄県民や女性に対する侮辱的な発言でした。その後に、一川防衛大臣が国会で、あろうことか沖縄少女暴行事件の詳細を知らないというあり得ない答弁をされました。沖縄県民だけでなく、日本国民全員が一川大臣に怒りを覚えています。
総理、なぜ、このような事態になっているにもかかわらず、いまだに一川防衛大臣をかばい、更迭なさらないのですか。
○野田内閣総理大臣 前沖縄防衛局長の発言は極めて不適切であり、今般の更迭は当然の措置であるというふうに思います。
その上で、改めまして、沖縄県民の皆様の感情を大きく傷つけたことについては深くおわびを申し上げたいというふうに思います。
その上で、一川大臣の発言でございますが、これは御本人に真意を確認していただければとは思いますけれども、詳細については知らないと申し上げたのは、恐らく、詳細をこういう場で語ることは適切ではない、あるいは不正確な記憶でしゃべることではないという御判断があったのではないかと私は考えております。
○稲田委員 情けない言い逃れはやめてくださいよ。大臣が詳細を知らないとおっしゃったのは、本当に詳細を知らないとおっしゃったんですよ。その場で言うのがふさわしくないとかそういう問題ではなかったんです。
しかも、官僚に責任をとらせて終わりですか。それが民主党のおっしゃっている政治主導ですか。部下に責任をとらせて御自分は保身を図る、それが政治主導ですか。政治主導というのは政治家が責任をとることですよ。
一川大臣、御自分の部下には厳しく、そして自分には甘い、それで示しがつくんでしょうか。大臣、お答えください。
○一川国務大臣 お答えいたします。
今御質問の、私の発言のことがちょっと出ましたので、事実関係と私の思いを述べさせていただきますけれども、参議院の復興特別委員会の席で、佐藤委員の方からそういう質問がございましたときに、私は沖縄の問題というのはかねてから関心を強く持っておりましたし、いろいろなことはある程度は承知いたしておりますけれども、少女暴行事件の件について、急にそう言われたものですから、私はあの委員会の場でそれを詳細に説明するということは、余り事件の性格上よくないというふうな思いがございました。
そういう中で、私の表現が非常に、そういう面では、いい表現では当然なかったわけでございますが、自分自身は、もう既に沖縄での少女暴行事件から十六年経過しておりますし、それがもとで、当然、沖縄県民の大きな当時の怒り、そういったものが米軍基地に対する整理縮小なり返還という運動に大きくつながってきた出来事であったことは、非常に痛ましい事件であったことは間違いないわけでございますので、それに基づいてのSACO合意というものがなされ、それからもう丸十五年経過している中では、今回のこの普天間問題にしっかりと負担軽減の内容を込めた、そういう措置を我々は誠心誠意これからも努力すべきであるというふうに思っておるところでございます。
また、私の今回のこのことに対する責任は、当然、監督責任なり、また我々の思いが沖縄の出先の局長さんに十分浸透し切っていなかったという面の、そういう責任は当然あるわけでございますので、自分の大臣職としての給与の返納も含めて、私も大臣としてのしっかりとした対応はしてまいりたいと思っておりますし、また、御本人の処分についても、今検討中ではございますけれども、早急に結果を出してまいりたい、そのように思っておるところでございます。
○稲田委員 大臣、しかも、大臣をかばっている総理、今の大臣の言いわけを信じる人はだれ一人いませんよ。あの国会の答弁の大臣の様子を見れば、本当に知らなかったんですよ。しかも、詳細を答えろと佐藤さんは言ったのではなくて、その概要とその影響を大臣の口から答えなさいということですよ。何をごまかしをおっしゃっているんですか。
そして、給料の返納、お金の問題じゃないんです。防衛大臣、あなたは自分の役目がわかっているんですか。あなたの役目はこの国を守ることであって、あなたの身の保身を守ることじゃありませんよ。いいかげんにしてくださいよ。
大臣、もう一度、これだけ混乱をさせて、官僚の責任じゃないんです、あなたの責任なんです。この混乱を、そして沖縄県民の怒りを自分が受けとめて、この場で辞任を表明されるべきだと思いますが、この場で表明をされませんか。
○一川国務大臣 私は、二日に沖縄県知事さんの方にお会いをして、今回の前局長の発言の問題を含め、私の国会での発言の問題も含め、しっかりとおわびを申し上げてまいりました。
そういう中で、県議会の議長さんにもお話をさせていただきましたけれども、これからしっかりと私たちは、この問題については沖縄県民の心の痛みというものを払拭するのには相当努力が必要だと思いますし、また、信頼回復は大変なことだろうとは思いますけれども、私なりにまた一生懸命この職務を全うしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○稲田委員 先ほどの、詳細は知っていたけれども適当ではなかったというような、そんな言いわけで沖縄県民に謝罪の気持ちが伝わったんですか。二日の日、大臣は知事に会われて、沖縄県民に謝罪をして、その謝罪は沖縄県民に伝わったんですか。もう一度お答えください。
○一川国務大臣 知事さんからのお答えも含めて、もう大変厳しいものであったというふうに私も認識いたしております。
私の今回のおわびだけで沖縄県民の皆さん方の理解が得られたというふうには私たちも思っておりませんし、これから引き続き努力はしてまいりたいというふうに思っております。
沖縄県内には約七千人の、自衛隊を含めた職員もお世話になっておるわけでございますので、我が国の安全保障上問題が生じないように、しっかりと私なりにまた努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○稲田委員 何を甘い認識を言っているんですか。沖縄の皆さんは許していませんよ。日本国民も許していませんよ。知事も途中で退席なさったじゃないですか。県議会から抗議文を渡されたじゃないですか。あなたは公じゃなくて私を優先しているんです。そして、自分の保身を優先しているんです。そんな人にこの国を守れるわけありませんから。
今の大臣の答弁を聞かれて、総理、それでも総理は一川防衛大臣を更迭しないで、そして一川防衛大臣を守るおつもりですか。
○野田内閣総理大臣 大変沖縄の皆様の感情を傷つけた、これは本当に申しわけない気持ちでいっぱいでありますが、そのことも踏まえて、一川大臣におかれましては、これまで以上に襟を正して職責を果たしていただきたいと考えております。
○稲田委員 そもそも大臣には公の気持ちというのがないと思います。ブータン国王の宮中晩さん会をキャンセルして、御自分の同僚のお金集めパーティーに行って、そして、ブータン国王の晩さん会よりもこっちの方が大事だ、そのようにおっしゃいました。それは、はしなくも大臣の本心を言われたと私は認識をいたしております。
これだけじゃないんです。小松でF15の燃料タンクが落下をいたしました。そのとき、大臣は一週間後に小松におり立った。しかし、その現場を素通りしてどこへ行かれたか。やはり民主党の政治資金集めパーティーに行かれたんです。お金集めパーティーに行って、F15の燃料タンクが御地元に落ちて、そしてそれが、私は現地を視察しましたけれども、高速道路のすぐそば、民家のすぐそばの空き地に大きな穴があいている、ビルの屋上にも落ちている。そして、基地司令は、人身に事故が起きなかったのは奇跡だとおっしゃっている。
こんな大変な事故が起きているにもかかわらず、大臣はなぜ、政治資金パーティーに行って、空港から五分もかからない現地に行かずに政治資金パーティーだけに行って、そちらを優先したんですか。
○一川国務大臣 小松基地におけるF15の燃料タンク落下事故につきましては、F15にとっては初めての事故でもございますし、大変な厳しい、ゆゆしい事故でございました。これは、私は、地元に生活をし、あの周辺にいる人間でございますから、落下した場所は大変高速道路にも近い場所で、万一のことがあれば大惨事につながったであろうという面では、今先生御指摘のとおり、大変な事故であったという認識は持っております。
ただ、私は、地元であるからこそ、自分がその原因究明の前に余り地元へ出入りをしてあいまいな格好で処理したくないということで、徹底的に省内において、この事故の原因究明、そして再発防止に全力を尽くすべきであるという思いでございました。ようやく、先般、事故調査委員会においてその原因の究明が明確になり、そして再発防止についても、新たにそれをつくり上げ、今、地元の自治体の方にその説明に入っているところでございます。そういう面で、私は、地元であるからこそそれなりに厳しく対応してきたということでございます。
また、民主党石川県連のパーティーに顔を出したことは、確かに事実でございます。それは、前後のいろいろな日程の関係でそういう日程をとらざるを得なかったということでございました。
○稲田委員 質問に答えていないんですよ。結局、今、いろいろ弁解しただけで、現地視察するよりもパーティーを優先した、そのことをおっしゃっただけなんですよ。弁解ばかりやめてください。そして、現地に行かなかった理由に何もなりませんよ。真っ先に行くべきなんです、御地元でもあるし、防衛大臣なんだから。そして、小松まで行ったんだから。
いつもそうなんです。大臣は、事故後の十一日の記者会見で、防衛省の対応が遅過ぎる、国民目線じゃないと言って、また官僚に責任をなすりつけて批判をした、その御自分は結局行っていないんですよ。沖縄もそうです。どうして沖縄に事務次官を行かせて、御自分は行かなかったのか。なぜあなたは、御自分は行かずに官僚だけを行かせて、官僚の批判ばかりしているんですか。
○一川国務大臣 今回の前沖縄局長の発言は、先週の月曜日の夜、マスコミとの懇談会の中で発言した内容が翌日の二十九日の新聞で報道されました。その後、私は二十九日の日に本人を直接東京に呼んで、そして事実を確認した上で更迭の発令をしましたけれども、そのことについて、翌日、三十日に事務次官を現地に行かせました。それは、私自身が、三十日にもう既に国会の日程が入っていたと思っているんです。そういう関係もあって、私は、申しわけなかったですけれども、事務次官に、現地に行って沖縄県知事にお会いをしておわびをしていただくということになりました。そういう状況でございまして、その後、いろいろな委員会の日程等もございまして、私が行くのが二日の日になったということでございます。
沖縄県民の皆さん方には改めて心からおわびを申し上げたい、そのように思っております。
○稲田委員 全く答えになっていませんよ。三十日、党首討論があった日、あなたは総理の後ろに座っていたじゃないですか。党首討論で席を暖める暇があったら、沖縄に行って、そしておわびをなさるべきなんです。小松もそうなんです。私は、現地の、小松の地元の方にお会いいたしましたけれども、烈火のごとく大臣の対応を怒っておられましたよ。沖縄県民も同じなんですよ。大臣は結局、何が大事かが全くわかっていないんです。そして、自分の国よりも、自分の保身だけなんですよ。部下に厳しくて自分に甘い、決して責任をとらない。
不用意な発言が多過ぎる。素人だなどと発言をされました。総理、御自分のことを素人だなどと発言している防衛大臣を置いておくこと自体、国益に反しますよ。そんなおめでたい政府は世界じゅうどこにもありませんよ。防衛大臣が、自分は安全保障の素人だなどと言っている、そんな人を防衛大臣に据えている、そんなおめでたい国はどこにもなくて、世界じゅうからの笑い物ですよ。
総理、今でも一川防衛大臣のことを適材適所だと思っておられますか。
○野田内閣総理大臣 今の一川大臣の大臣就任直後のお話というのは、国民の目線で仕事をしていきたい、そういう思いでお話をされたものと思っております。
私は、これまでの政治的な経験とか知見等々を踏まえて、一川大臣は必ずしも防衛畑をスペシャリストとして歩んできたわけではありませんが、ゼネラリストの政治家としての資質を考えて、適材適所で選ばせていただいたということであります。
○稲田委員 笑わせないでくださいよ。国民目線と言うのであれば、素人を防衛大臣にしないでほしいというのが国民目線ですよ。
そして総理、そもそもこの沖縄の問題は、鳩山元総理のできもしない空手形、国外、最低でも県外、そして自分には腹案があると言って、腹案はなかったんです。それが今沖縄の皆さんを苦しめている最大の原因です。
総理、あなたが代表を務めている民主党の責任ですよ。沖縄県民そして国民に対して、鳩山元総理の、国外、最低でも県外、この発言が誤りであったことをこの場で認めて、謝罪してください。
○野田内閣総理大臣 政権交代をした以降に、いわゆる県外移転の可能性を探り、そしてさまざまな検証をいたしました。その結果、現在の日米合意に基づいて、普天間の危険性を一刻も早く除去し、沖縄の皆様の負担を軽減するという基本姿勢に変わりました。
この間にいろいろ曲折がございましたこと、そしてその間に沖縄の皆様に御迷惑をおかけしたことは、改めておわびを申し上げたいというふうに思います。
○稲田委員 間違いなんです。そして、それは単に、沖縄県民の皆さん方の気持ちを傷つけた、もちろんそれは大きいです。それと同時に、日本国の安全も脅かしているんだという認識を持っていただきたいと思います。
また、総理の、沖縄に関して、全力を尽くして解決したいとか、言葉だけじゃないですか、すべて。素人の防衛大臣やら外務大臣に任せっきりにして、一回もあなたは沖縄に行っていないじゃないですか。一体いつ沖縄に行くんですか。一刻も早く沖縄に行かれるべきだと思いますよ。
今月の十二、十三日、南京大屠殺記念館の行事に合わせて中国に行かれるそうですけれども、土下座外交をする暇があったら沖縄に行くべきだと思いますが、いつ行くんですか。
○野田内閣総理大臣 別に南京陥落の日に合わせて行くわけでもありませんし、土下座外交をするわけでもございませんので、今のお言葉は私は適切ではないというふうに思います。
沖縄については、これは適切な時期に行けるようにしていきたいというふうに考えております。
○稲田委員 適切な時期とは一体いつですかということを聞いているんですよ。一刻も早く行くべきだと私は思います。言葉だけなんですよ、総理がやっていらっしゃることは。
いずれにいたしましても、一川大臣が防衛大臣でいる限り、絶対に沖縄基地問題は解決しません。もっと悪化する一方です。これ以上、沖縄県民の心を傷つけて、日本の危機を大きくし、外国から足元を見られることはやめていただきたい。即刻一川大臣を更迭し、一川大臣がこれほどまでに沖縄県民と国民を傷つけ、国益を損ねたことを自覚していただいて、大臣辞任だけでなく、私は議員辞職されることを勧告いたします。
山岡大臣、山岡大臣に対する疑惑をパネルにいたしました。ここに書いただけでも八項目です。こんなにもあるんです。これはすべて委員会で明らかになり、しかも、総理が任命時に明らかになっていた疑惑ばかりです。疑惑のデパートどころか、大臣は疑惑がスーツを着て歩いているような人だと私は思います。
この疑惑について、一つ一つ読み上げます。
一つ目、マルチから三百九十九万円の献金を受領されています。
また、選挙違反の疑惑。大臣の平成二十一年の選挙違反で、電話作戦運動員を買収した疑惑で告発をされ、現在捜査中です。国家公安委員長が告発をされ、捜査中ですよ。捜査のトップが捜査の対象だという、笑えない冗談のようなことが起きております。
また、真岡市長選で秘書の給与肩がわりを要求して、六百万要求をして四百五万支払わせたという疑惑があります。これは、元真岡市長夫妻が、参議院の参考人招致を拒否されましたけれども、十二月一日に議員会館にお見えになりまして、私も直接御夫妻からお話をお伺いいたしました。御夫妻は、あなたと秘書がやってきて、そして秘書の給与肩がわり六百万を払えと言ってあなたのペーパーカンパニーに払わせた、これは裏献金の疑惑ですけれども、それを真岡市長夫妻はお話しになって、陳述書にもまとめておられます。
また、マルチ企業違法献金疑惑。ペーパーカンパニーを通して裏献金。政治資金規正法違反です。
また、反消費者保護疑惑。これは、消費者保護に取り組んでいる伊賀の社協に対して、あなたが会長をしているマルチを推進する民主党の国会議員の議連が圧力をかける抗議文を出しております。
また、大臣自身がマルチ商法を勧誘して、当理事会でも大臣のDVDをごらんになったと思いますけれども、大臣がマルチ企業の会員集めパーティーに行って、そして、会員を集める、そんな講演をされております。また、大臣の二人の女性秘書がマルチ企業に入り、そして会員になり、勧誘をしておられ、トップセールスレディーだと大臣もその講演の中で自慢しておられました。また、真岡市長の奥さんは、議員会館に来られて、その女性秘書からマルチの商品を買わされたということもおっしゃっております。
また、論文盗用疑惑。違法献金に利用をされております。
また、不正改名疑惑。金子、藤野、山岡と、次々とお名前をお変えになった、そういう疑惑も、これはすべて当委員会でも明らかになっております。
これらは、総理、総理が山岡大臣を任命されるときに、既に報道等で明らかになっている疑惑です。なぜ、これほどの疑惑のある人を、国家公安委員長そして消費者担当大臣に任命したのですか。総理、お伺いをいたします。総理に聞いております。
○野田内閣総理大臣 今御指摘をいただいたようなことについては、これまでも国会審議の中で山岡大臣が直接御説明をされてきているというふうに思いますし、これからも必要があればそういう説明をさせていただければというふうに考えておりますが、いずれにしても、政治家としての経験、蓄積を踏まえて適任と判断をして、選任をさせていただきました。
○稲田委員 私の質問は、任命されたときに、どうしてわざわざこういった、告発中そしてマルチ推進の疑惑のある人を国家公安委員長そして消費者担当大臣と笑えない冗談のようなそんな任命をされた、それを適材適所と思って任命をされた理由は何ですかという質問をしたと思います。
○野田内閣総理大臣 政治家個人の問題として指摘をされていることでございましたが、御本人からは全部説明可能な話だというふうに私は承っておりましたし、それも国会の中でも御説明をされているというふうに思います。
○稲田委員 総理の見識を疑いますね。これだけ疑惑のある人を、本人の話を聞いて、疑惑があるということだけで、国家公安委員長、消費者担当大臣に任命した途端、国民の信頼が失われて、野田政権の信頼性が揺らぐんですよ。なぜそんなことをされたのか、全く理解ができません。(山岡国務大臣「委員長」と呼ぶ)聞いておりません。質問しておりません。
○中井委員長 僕は別に答えろと言っているわけではないから、そう興奮せずにやってください。
○稲田委員 はい、そうですね。(山岡国務大臣「お答えします」と呼ぶ)聞いておりません。
山岡大臣が推進しておられたマルチは、ネズミ講と本質的に同じです。ネズミ講と同じで、ビジネスにふなれな個人を販売員として勧誘して連鎖的に組織を拡大し、多額の紹介料などが入っておいしい思いができるのはピラミッド組織のトップクラスだけなんです。結局、もうかるのはほんの一部、大部分が損をして、被害者が連鎖的に被害者をふやす、被害者が加害者になる。だから、マルチは決して推進すべき取引ではありません。このようなマルチ取引は、ネズミ講同様、罰則をもって禁止すべきものです。
総理、山岡大臣を消費者担当大臣兼国家公安委員長に据えるということは、野田内閣がマルチ商法を推進する立場に立ったというメッセージを国民に発信していることになるんです。これによって、マルチ商法被害が拡大するかもわかりません。一体、どこが国民の生活が第一ですか。口先だけじゃないですか。総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 当然のことながら、法令遵守で臨むべきであって、マルチ商法を奨励するような立場には全くございません。
○稲田委員 総理のそういう認識がおかしいんですよ。適法だったらいいというんじゃないんです。消費者担当大臣というのは、法と法のすき間で苦しんでいる被害者を救うんです。適法だったらいいなんという考え方でマルチを推進している山岡さんを消費者担当大臣に適任だと思われたとすれば、総理の任命責任を問わなければならないと思います。
山岡大臣、大臣は平成二十年、マルチ企業のC社からの献金、合計五十五万円を返金したそうですが、五十五万円はどのようにもらって、どのように返金をしたのか、質問通告をいたしておりますので、私の質問にのみ簡潔にお答えください。
○山岡国務大臣 質問にのみ、質問にはお答えいたしますが、一方的にこういうふうに疑惑と称して、中身のないものを疑惑と。こうしたものは私の名誉にかかわりますので申し上げますが、この件はいずれも、三年前に、私が民主党の国対委員長、当時野党でありましたけれども、政権をかけての激しい戦いをやっているときに、自民党さんの方から持ち出され、週刊誌にそのことを書かれたというか書かせたというか、そういうものであるわけで、三年たった今日、全く同じことを今繰り返しているわけでございますが、いずれもそういう疑惑ではありません。
まず第一に、この一番目の三百九十九万、正確な数字はわかりませんが、献金を受けたと。これはそのとおりで、この数字はわかりませんが、そのとおりでございますから、ですから、私は、消費者担当大臣になって以来、これは違法性はないんですが、誤解を受けたくないということで、自発的に全部今お返しをしているところでございます。
二番目の……
○中井委員長 山岡大臣、お気持ちはよくわかりますが、この資料につきましては、先ほど各党間で協議があり、幾つかのところへクエスチョンマークをつけて、資料そのものもどうだという論議をいたしましたが、理事会で了解をいたしております。
あなたのお答えになりたい気持ちはわかりますが、この間も答えておられますから、稲田さんの御質問は、五十五万の献金問題を、どう受け取ってどう返したかということですから、それに端的にお答えをいただくように委員長から要請します。
○山岡国務大臣 要請はよくわかりますが、こういう公式の会議ですから……
○中井委員長 山岡さん、だめです、それは。五十五万のことについて答えてください。
○山岡国務大臣 では、結論から申し上げて、こういう疑惑はありません。
そして、この五十五万のことで、四十五万のことでございますけれども、これは、二〇〇八年にこういう問題を皆様方が国会で、今申し上げたとおり、私が国対委員長のときに、とにかく山岡の、何でもいいから洗い立ててやれという指示だったそうですけれども、そういうことで取り立てられたことがあるものですから、違法ではありませんが、私の国対委員長としての活動に誤解を受けてはいけない、こういうふうに思いまして、その年から、もうお受けするのはやめなさい、こういう指示を事務に出し、そして、その年に出てきた話ですから、少なくともその年のものは全部返還をしなさいと言ってお返しをしたものであります。
そして、今日、消費者担当大臣になりましたから、その前もさかのぼって自発的に、誤解を受けないように、今判明しているものから自主的に返金をしているところで、違法であるから返金をしているわけではありません。
○稲田委員 疑惑はありませんとおっしゃったけれども、疑惑はあるんですよ。だから、この委員会でさまざまな質問をし、真岡市長夫妻も参考人招致をしているわけです。
また私の質問にお答えになっていないんですよ。C社からどのように献金があり、そしてそれをどう返したのか。質問通告しているんです。
そして、新聞報道等でも、合計五十五万円だ、うち十万円は、株式会社ニューワールドに払ったものが返されてきたと新聞報道に出ておりますし、大臣は、弁護士を通じて、そのことについても回答されているじゃないですか。どうして今そのことをお答えにならないんですか。
○山岡国務大臣 政治資金規正法というのは、先生は弁護士ですから御案内のとおり、それをいただくと無税になるものでございますから、純然たる政治活動に対していただくものでこの報告をしているわけでございまして、したがって、私がいただいたものに対しては返金をしている、そのほかのことについては、私は承知をしておりません。
○稲田委員 具体的にお答えになりませんけれども、大臣は、C社から民主党栃木県第四総支部に月額五万円、一月から九月までの計四十五万円、そして株式会社ニューワールドに花代十万円、総合計五十五万円を受領し、返金したんです。このことは私は質問通告をいたしておりますから、今の抽象的な答弁ではお答えにならないんです。
○山岡国務大臣 御通告のとおり、四十五万円は返金をいたしました。そして、もう一つのその十万円というのは、報道にどうあったかは知りませんが、私は承知をしておりません。
○稲田委員 その点もまた虚偽の答弁をなさるわけですね、この期に及んで。
四十五万円はお認めになりました。毎月五万円ずつ四十五万円振り込まれて、そしてそれをお返しになった。その両方とも全く収支報告書に記載されておりません。これは明らかな政治資金規正法違反です。
この政治資金規正法違反の時効はまだ完成していませんし、しかも、実行行為者はあなたの秘書官ですよ。どう責任をとるんですか。
○山岡国務大臣 もちろん、私の、その年にもらった分はすべてお返しをしろ、こういうふうに申し上げました。そして、その実務担当者は、そのことについては選管や会計士さんや弁護士さんと相談をして、適正に処理をしたというふうに報告を受けております。
○稲田委員 しかし、収支報告書には不記載なんです。そして、その実行行為者は、今あなたの秘書官をされている。国家公安委員長の秘書官が実行行為者で、政治資金規正法違反が明らかに成立することを今大臣はお認めになったんです。しかも、故意ですよ、もらったことも返したことも御存じなんですから。
この政治資金規正法違反について、まず責任をおとりになるべきだと思います。
○山岡国務大臣 その年にもらったものをきちっと返せ、私はこういう指示をして、事務的には、ちょっと申し上げますが、それをしたのはその秘書官じゃありません、事務ですけれども、事務はきちっと選管とその対応を相談して、適正な処理をした、こういう報告を私は受けております。
○稲田委員 それは、単に法律を知らなかったという答弁にしかなりませんよ。だって、今大臣は、もらったことも返したこともお認めになっているんです。
その不記載、もらったことの不記載、返したことの不記載、一カ月ごとに成立をいたします。そして、そのときの会計責任者が今のあなたの秘書官ですから、その方が実行行為者なんです。あなたの収支報告書に会計責任者と書いてありますから、それが不記載の実行行為者なんですよ。
また、山岡大臣、あなたの政治資金規正法違反はそれだけではありません。
あなたは、平成十九年二月六日、賢友会主催の山岡荘八先生生誕百年を祝う会という政治資金パーティーを開催されました。このとき、ネットワークビジネス推進連盟からパーティー券代三十万円を受領されております。これまた収支報告書には未記載です。これも政治資金規正法違反です。時効にもかかっていません。この違法行為の責任は、どうとるんですか。
○山岡国務大臣 そのパーティーは、七年に行ったものです。会費は三万円でございました。そして、このネットワークビジネスのグループから十人参加されるということで、三十万円のお金を事前に会費としてお持ちをいただいたので、三十万円の領収書をお渡しをしていたんですが、当日出席された方が六人であるということで、後ほど十二万円をお返しして、領収書を回収して、新たに十八万円の領収書をあちらにお届けをしております。
そして、当方としては、二十万円以下ですから、二十万円以上のものは報告をいたしましたが、二十万円以下のものはそういうパーティーの扱いで表には出ていないようですけれども、ただ、あちらに対しては、三十万円のこのことは訂正をしていただきたい、こう申して、訂正をしているはずでございます。それを、あちらのこの報告書のその後のものをお調べいただきたいと思います。
いずれにしても、私どもがいただいているのは、ここに領収書もありますけれども、十八万円でございます。
○稲田委員 さまざまな弁解をされておりますけれども、明らかに収支報告書不記載の政治資金規正法違反は成立している犯罪が幾つもあるんです。実行犯は秘書官で、そしてその対象となっているのは国家公安委員長ですよ。もうあり得ないと思います。責任をおとりになるべきです、明らかな違法行為ですから。
そして、総理、このマルチ献金は、山岡大臣だけじゃないんです。民主党にもあるんです。党ぐるみでマルチを推進されていたと思います。
平成二十年十月二十日に、民主党は、ネットワークビジネス推進連盟から平成十六年にもらった百万円の政治資金パーティー券代を返金しています。なぜ返金したんですか。
○野田内閣総理大臣 詳細は承知しておりませんけれども、平成二十年にネットワークビジネス推進連盟に百万円を返金した事実はございます。
この返金は、平成二十年十月十六日に参議院の予算委員会質疑で取り上げられておりますけれども、平成十六年のパーティー券の販売に関して、先方の収支報告書に記載されており、民主党の収支報告書に記載がなかったという問題がありました。それを踏まえて当時の幹事長代理のコメントが出されており、それによると、販売、入金の記録がなく、しかし、先方の収支報告書に記載がある以上、党の取り扱い上に事務的なミスがあったものと判断して、返金をして、遺憾の意を表明したという経緯がございました。
○稲田委員 不記載だったら返金する必要はないんです。マルチから献金をもらうのはよくないと判断をしたから返金をしたんです。
パネルを見てください。
同じ年に返金している民主党のパーティー券、ユナイテッド・パワー株式会社三百万円、在日本朝鮮青年商工会中央常任幹事会百万円です。ユナイテッド・パワーは業務停止を受けたマルチ企業、もう一つは朝鮮総連です。これらと同列にマルチ推進連盟があって、献金を受けるべきではないと。
その直前に前田雄吉参議院議員のマルチの問題もあって、そして離党され、政治家をやめられた。そんなこともあって、マルチ企業から献金を受けるのはよくないので、民主党もお返しになったんです。
民主党がマルチからお金をもらったのは、これだけではありませんよ。パーティー券を平成十七年七十万円、平成十八年七十二万円、平成十九年三十万円も、マルチ推進連盟から買ってもらっているんです。これらも返されるべきだと思いますが、いかがですか。
○中井委員長 稲田さん、一つだけ、ごめんなさい。朝鮮総連百万と言われたが、三十万円です。後でお直しください。(稲田委員「はい。失礼しました」と呼ぶ)
○野田内閣総理大臣 先ほども御説明したとおり、平成十六年の件については、先方の収支報告書には記載されているけれども私どもの方になかったということで、事務的なミスがあったものと判断をして返金したんです。それ以降のものについては、ちゃんと記載をしておりますので、返金をしておりません。
○稲田委員 一体どこが国民生活が第一の政党ですか。政党ぐるみでマルチから献金をもらっているじゃないですか。
そして、先ほど指摘をいたしましたように、山岡大臣には明らかな政治資金規正法違反が成立をしていることを、この場で大臣はお認めになったんですよ。法律を知らないだけで、故意なんです。そのことを踏まえて、即刻山岡大臣を更迭されることを求めまして、私の質問を終わります。
○中井委員長 この際、河井克行君から関連質疑の申し出があります。稲田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。河井克行君。
○河井委員 おはようございます。自由民主党の河井克行です。
先ほどから、同僚の稲田朋美議員に対する、沖縄問題、野田総理大臣並びに一川防衛大臣の答弁を聞いていて、言い逃れと責任回避ばかりだ。こんな答弁しかできないような今の内閣、政権の姿勢、沖縄県民の皆さんは、けさの皆さんの答弁を聞いて余計に怒りが増していますよ。そして、国民もまさに失望を感じている。簡潔かつ的確にこれからの答弁をしていただきたい。
先ほど一川大臣は、日程的に沖縄にすぐおわびに行くことができなかったとおっしゃったけれども、あなたにとって今、沖縄問題以外に、沖縄問題以上に重要な日程はほかにあるんですか。日米同盟の揺らぎ、在日米軍再編の停滞、その象徴が辺野古移設の難航じゃないですか。そのためにも、沖縄の県民がまさに怒りに怒っている、これをおわびに行って静めることがあなたの閣僚としての最重要課題だと思う。それが、日程的に行けないなんて、何を言っているんですか。
これは、私が言っているだけではない。三日の新聞各紙電子版は一斉に、前原誠司民主党政調会長が防衛大臣を批判したことを報じた。例えば日本経済新聞は、勉強不足が過ぎるとあなたのことを厳しく批判した、前原氏は、過去の経緯くらいは勉強してほしい、そうでないと安全保障、米軍との関係の問題もうまくハンドリングできないのではないかと防衛大臣としての資質に疑問を呈したということです。勉強不足が過ぎるとは、批判の二重表現ですよ、これは。これ以上厳しい表現はない。
そこで、まず一川防衛大臣御本人にお尋ねします。
一、あなたは、少女暴行事件など沖縄の基地問題にかかわる過去の経緯はよく勉強していると思いますか。
その前に、あなたは沖縄に謝罪に行く日の朝、会見で、少女暴行事件を少女乱交事件と言ったんですって。お答えください。
○一川国務大臣 お答えいたします。
今、最後に先生がおっしゃった、私は乱交事件という表現は使っていないつもりでした。乱暴事件という言い方を当時使っていたつもりなんだけれども、何か発音が悪かったのか、そういうことになったのかもしれませんけれども、いろいろな先輩の、沖縄県の国会議員の方々からも、当時の少女暴行事件は、少女ランコウ事件というような言い方でも当時言われていたというお話を聞いておりましたので、そういう表現を使ったというふうに思っております。
また、日程の問題につきましては、先ほど御答弁しましたように、私自身は国会の本会議なり委員会の日程の中で、まず事務次官に事務的にしっかりと説明してもらうということで行っていただいたということでございますので、私は、日程的には金曜日の日に行く時間しかとれなかったという面では大変申しわけなかったというふうに思っております。
○河井委員 いや、だから質問に答えなさいよ、大臣。過去の経緯をあなた自身がよく勉強していると思っているか否かと聞いているんです。答弁してください。
○一川国務大臣 私自身は、個人的な問題ですけれども、約四十年前に沖縄県が本土に復帰した折に、実は国会議員になる前に沖縄県の仕事を担当した時代がございました。
そういうこともあって、当時しょっちゅう沖縄に行っておりましたので、そういう面で私は、沖縄県のいろいろな課題の中では米軍基地の問題の負担を軽減するということが、大変沖縄県にとっては大事な課題であるという認識は当時から持っておりましたし、そういう面では、先ほど先生がおっしゃったようなことについては自分なりに関心を持ってきたつもりでございますけれども、詳細に物事がすべてわかっているというつもりではございませんけれども、しかし、今回の少女暴行事件というのは、沖縄県の米軍基地に対する沖縄県民の怒りが沸騰したという痛ましい事件であったということは間違いないわけでございますし、そういうことを受けての、今、普天間飛行場の返還の問題につながってきているというふうに承知をいたしております。
○河井委員 昔の詳細な経緯ではなくて、それでは、つい最近あなたが仲井真知事と会ったときに知事から言われたことについて触れます。
一年半前の名護市長選挙で、辺野古移設絶対反対の候補者が当選しましたね、大臣。この候補者を推薦した政党はどこですか。
○一川国務大臣 名護市長選挙のときに、民主党が推薦したというふうに思います。(河井委員「思います」と呼ぶ)いや、民主党が推薦いたしました。(発言する者あり)県連ですね、済みません。
○河井委員 そのことについて、あなたに県知事が会ったときに、民主党は辺野古移設に反対の候補者を応援し当選させた、この経緯について民主党として納得のいく説明をお願いしますと申し上げてきた。
あなたはこれまでの経緯について勉強したとおっしゃったから、お答えください、この場で。納得のいく説明。なぜ民主党は、当時、辺野古移設絶対反対の候補者を推薦して今日に至っているのか、お答えをいただきたい。
○一川国務大臣 当時、沖縄民主党県連がそういう対応をされたということは御案内のとおりでございますけれども、仲井真知事さんからも、当時の市長選挙において、民主党県連がこういうことで市長選挙に臨んでいたということでは、普天間問題については、やはり民主党の沖縄県連をしっかりと納得できるようにしてほしいというような趣旨のお話は、我々が行った折にもいろいろとやりとりがございましたし、今日まで民主党の石川県連の方々とも面談はいたしておりますけれども……(河井委員「石川じゃない、沖縄県連だ」と呼ぶ)ああ、沖縄県連、済みません。そういう面では十分まだ理解されていないというのが現実でございます。
○河井委員 今、防衛大臣がおっしゃった、沖縄県連を納得させるようにまだ至っていないというこの言葉は後でまた生きてきますから、しっかりとテークノートしておきたいと思います。
総理大臣にお尋ねしたい。
前原政調会長が指摘した二点。一点目、一川大臣は沖縄の基地問題にかかわる過去の経緯をよく勉強していると思いますか。二、一川大臣は安全保障問題や米軍との関係を上手に対処していると思いますか。お答えください。
○野田内閣総理大臣 先ほど一川大臣が御答弁されたように、沖縄の問題についてはずっと関心を持ち続けてきていたということは事実としてあるというふうに思いますし、日米関係の問題においても懸命に今努力をされているというふうに理解をしています。
○河井委員 では、全く党内不一致じゃないですか、総理大臣。あなたを支える立場にある政権党の政調会長の意見と総理大臣自身が、閣僚の資質についてという最も重要な案件についてばらばらな表現をしている。これは普通、政権末期に見られる現象ですよ。
何でこうまでして総理大臣が一川大臣をかばい続けなくちゃいけないのか。それは、一川さんにまだ使い道があるからなんでしょう。
年内に辺野古移設に向けた環境影響評価書を沖縄に提出する作業がどうしても必要だ。でも、沖縄県知事も県議会も評価書の提出には強く反対をしている。もし沖縄の反対を無視して評価書の提出を強行するならば、時の防衛大臣とは今後一切話ができないと沖縄側が言ってくることは容易に想定できる。よって、どうせやめさせることになっている一川大臣に評価書の提出という泥だけかぶらせて、自分の政権は生き長らえようとしている。大体そんなところじゃないですか、総理の腹のうちは。いかがですか。
総理大臣、あなたは、年内の評価書の提出を今の一川大臣に担当させるおつもりなのか、それとも別の他の人に担当させるおつもりなのか、お答えください。
○野田内閣総理大臣 余りにもたくましい推理力にびっくりしましたけれども、私自身は、一川大臣には引き続き襟を正して職務を遂行していただきたい。それは、環境評価書の問題もありますし、FXの選定もありますし、さまざまな重要な課題がございますので、しっかり対応していただきたいというふうに考えております。
○河井委員 確認します。環境影響評価書の提出も今の一川大臣に任せるわけですね。イエスかノーかお答えください。
○野田内閣総理大臣 年内に環境影響評価書を提出する準備をしていますけれども、その担当大臣は一川大臣でございます。
○河井委員 沖縄の人々は、一川大臣が大臣の席にいる限り、一切話に応じてくれませんよ。次から次へとさまざまな、感情を害するいろいろな問題発言ばかりをする。それでも、野田総理大臣が、環境影響評価書の提出は一川さんに任せるということを今明確におっしゃっていただいた。
私は、この普天間基地の辺野古移設をめぐる一連の総理や担当閣僚の今までの国会での答弁をずっと聞いていて、何が何でも実現したいんだという気迫を全く感じることができないんですよ。その証拠に、せんだっての十一月三十日の外務委員会で、私は何度も玄葉外務大臣に、あなたは辺野古移設に担当閣僚の一人として政治生命をかけますかと聞いたけれども、明確な答えはとうとう返ってこなかった。それどころか、政治生命をかけるかという表現が適切かどうかなんて、あなたは私に対してうそぶいたほどである。
玄葉大臣、確認をします。あなたは辺野古移設に政治生命をかけますか。簡潔にお答えください。
○玄葉国務大臣 全力を尽くして、そしてまた、あのときも申し上げたと思いますが、死力を尽くしてこの問題に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○河井委員 死力とか全力とか言うけれども、責任を伴う政治生命をかけるという表現は絶対しない。
野田総理大臣にもお尋ねします。十二月二日の外務委員会でも私は質問をさせていただきました。もう一度確認します。総理は辺野古移設に政治生命をかけてお仕事をしていらっしゃるかどうか、お答えください。
○野田内閣総理大臣 普天間の移設問題については、私も全力を尽くして責任を果たしていきたいというふうに思います。
○河井委員 同じような答弁しか返ってこない。
一川さんには私は質問しません、どうせやめていかれる方だと思いますから。
結局、あなたたちは責任をとりたくない。政治生命をかけると言って、辺野古移設、普天間基地の移設、失敗したときの責任が問われるから。でも、それは保身なんですよ、政治家としての。いかに責任を回避するか、今の政権はそればかりにきゅうきゅうとしている。そういう、総理や閣僚が本気じゃない、真剣じゃないという姿、辺野古移設に政治生命なんかかけていないということを官僚は見抜いてなめている。だからあんな暴言が、移転の、沖縄における防衛省最高責任者、当事者から飛び出してくる。
橋本龍太郎総理大臣初め、歴代の自由民主党の総理、外務大臣、防衛大臣、防衛庁長官、たくさんの関係してきた国会議員が、沖縄に行って、地元の皆さんと、ともに、時には泡盛を酌み交わしながら、真剣に地域の将来を語り合っていたころにこんなばかげたことは起きなかった。
田中聡沖縄防衛局長の暴言の後半部分に、私は、今の関係する官僚たちの気分がよくあらわれていると思います。時事通信の十一月二十九日の配信記事によると、政治家にはわからないが、審議官級の間では、来年夏までに米軍基地の移設問題で具体的な動きがなければ辺野古移設はやめる話になっている云々。政治家にはわからないがと職員からばかにされてなめられている。今の政権の実態があの前防衛局長の言葉によく象徴されている。
お役人が民主党政権の足元を見ているもう一つの理由に、民主党は普天間の辺野古移設に賛成するように身内も説得できていないという現状があるじゃないですか。話をする順序が逆なんですよ。沖縄県知事や沖縄県議会や名護市長や名護市議会に頭を下げに行く前に、まずは沖縄選出の民主党の国会議員、県会議員、県連、辺野古移設に賛成させるべきでしょう、総理。ただの一人の民主党国会議員、県会議員、県連含めて、辺野古移設に賛成の人が沖縄にいますか。総理、お答えください。
○野田内閣総理大臣 今の政府の方針と、地域における党の県連全体の御意思とは、ずれがあるということは承知をしておりますので、その立て直しをしていかなければいけないという、まさに、知事初め沖縄の皆様の御意見はごもっともだと受けとめておりますので、そのための努力をしていかなければいけないと考えております。
○河井委員 いや、ですから、今賛成している議員は一人でもいるんですか、沖縄で。お答えください。
○野田内閣総理大臣 現時点では御理解をいただいておりません。
○河井委員 その証拠がここにあるんです。パネルを用意してきました。民主党沖縄県連のホームページの表紙です。
何と書いていますか、一番上。「民主党 沖縄県総支部連合会」と書いてある部分の上。「普天間基地は、県外・国外へ」と明記されている。拡大をしたものを次にお見せします。けさも、私はこの委員会に入る前に確認をしてきました。沖縄県連というクレジットの上に「普天間基地は、県外・国外へ」と。これはひどい。ホームページの一ページ目ですよ。しかも、この字句の上に、県連の字の上に書いてある。
地元の皆さんのところには入れかわり立ちかわりいろいろな閣僚が辺野古移設認めてくれと頭を下げておいて、肝心の自分の党の沖縄県連の公式ホームページには「普天間基地は、県外・国外へ」。しかも、辺野古への移設を認めてくれと閣僚らが何度も頼みに行っている名護の市長は、移転絶対反対派を民主党がわざわざ推薦して当選させた人でしょう。総理、もう頭がおかしくなりそうだ。
総理大臣、この事実を知っていましたか。ここに書いてあるという事実を知っていましたか。
○野田内閣総理大臣 事実は知りませんでした。
○河井委員 ちなみに、この辺から、先ほどから不規則発言で自民党はどうかという声がありますので、自由民主党の沖縄県連のホームページの表紙も、あくまで参考までですけれども、真っ白な沖縄の白い砂浜の上に真っ青な青い空と美しい海、これだけであります。
総理、あなたが代表を務める民主党の地方組織が内閣の大方針と真逆の主張を白昼堂々と世間に公表している。この姿は適切なんでしょうか。総理大臣、お答えください。このホームページ、これに対してあなたはこれからどのような対応をしていくか、とっていくか、明確にお答えをください。
○野田内閣総理大臣 だからこれは、民主党だけではなくて、沖縄の県全体として多くの皆様が県外移転を望んでいらっしゃるということは現実にあると思いますので、そのことも含めまして、御理解をいただけるように努力をしていきたいというふうに考えております。
○河井委員 御理解、御理解でははっきりわかりません。
もう一回言いますよ。政権党の沖縄の地方組織のホームページの一ページ目の一番上に、今でも堂々と、あなたが言っていることと違うことが載っているんですよ。この姿が正常ですか。これがおかしいと思うんだったら、この部分の削除を沖縄県連に求めて当然だと思う。明確な答弁をしてください。
○野田内閣総理大臣 沖縄県民の思いというものを踏まえてこういう形で表示をされているんだろうと思います。沖縄県民の御理解をいただけるように、これから政府として努力をしていきたいと思います。
○河井委員 今の答弁で国民の皆さんも沖縄県の皆さんもよくわかったと思いますよ。オバマ大統領に会ったときには、内閣を挙げて全力で普天間基地の移設を進める、進めると言っておきながら、自分の政党の現地、現場の沖縄県連のホームページには何もそれを言うことができない。「普天間基地は、県外・国外へ」という字句を積極的に削除するという答弁は今なかった。まさにこれは二枚舌じゃないですか、総理大臣。これから先、この問題について野田総理大臣を初めとする今の閣僚、政権、全く本気でない、真剣でないということがこれをもってよくわかった。
橋本総理大臣が米側と合意して以来ずっと繰り広げてきた自民党あるいは公明党の関係する先生方の御苦労が水の泡になっていくのを見ると、全く涙が出てくる。本当に情けない気持ちでいっぱいであります。
次は山岡賢次大臣、お尋ねをする。
政権交代後、あなたはこれまで、政治的な圧力を政府にかけたことはありませんか。
○山岡国務大臣 おっしゃっている意味がよくわかりませんが……(河井委員「いや、質問したとおりですよ」と呼ぶ)政治的圧力を……(河井委員「政府にかけたことがあるかないか」と呼ぶ)
○中井委員長 勝手にそこで質疑をしないようにしてください。わからないならわからないで結構です。
○山岡国務大臣 そういう覚えはありません。
○河井委員 失礼しました。
今、覚えがないということでした。
では、特定の労働組合から何か政府に対して、政治的な圧力について依頼を受けたことはありませんか。
○山岡国務大臣 何のことをおっしゃっているかよくわかりませんが、ないと思っています。
○河井委員 ないとお答えがあった。
山岡大臣は、JR総連推薦議員懇談会の代表をお務めですね。JR総連の構成団体であるJR東労組から、これまで政府に対して何か依頼は受けられたことはありませんでしょうか。
○山岡国務大臣 数人の代表であることは確かでございますし、JR総連の候補者というのがたまたま栃木県の宇都宮出身者ということもあり、また、以前、北関東の候補者を御推薦いただいたということもありますので、前回の参議院選挙なんかでは、いろいろとできる御支援はしていたのは覚えております。
○河井委員 いや、ですから、その御支援の結果として、何かJR東労組から政府に対しての特定の依頼などはお受けになったことはありませんか。
○山岡国務大臣 記憶にありません。ないと思っています。
○河井委員 山岡大臣は、今までJR東労組の定期大会にお行きになり、来賓あいさつなどをされたことはありませんか。
○山岡国務大臣 大臣あいさつはしたことはありません。ただ……(河井委員「来賓、来賓あいさつ」と呼ぶ)来賓あいさつはしたことはあります。
○河井委員 二〇一〇年六月十三日、東京ベイ幕張ホールでの第二十六回JR東労組の定期大会で間違いないですね、お答えください。
○山岡国務大臣 正確な記憶はありませんが、選挙の応援で行ったというような覚えがあると思います。
○河井委員 ここに、JR東労組のホームページから、その日の模様を打ち出してきました。来賓として、民主党山岡賢次副代表、ほかの議員も名前を書いていますが、きょうここでは言いません、副代表らから連帯のあいさつをいただきました。
連帯のあいさつをいただいたということなんですが、どのような連帯のあいさつをされたんでしょうか、内容をお示しください。
○山岡国務大臣 私は、連帯のごあいさつという言葉は使いません。そして、どのようなあいさつをしたかといいますと、選挙でございますから、あるいは選挙以外でも、まあ、偉そうなことを言うわけじゃありませんが、いろいろなところでいろいろなあいさつをしておりますから、特定のあいさつの記憶はありません。
○河井委員 その中で、JR東労組から特定の依頼を政府に対して受けて、それに対して山岡副代表が答えたという趣旨の発言はしていらっしゃいませんか、お答えください。
○山岡国務大臣 記憶にありません。
○河井委員 記憶にありません、よくこの質疑でも出てくる常套句だと思いますが、記憶がないのでありましたら、思い出させてさしあげましょう。ここにそのメモがあります。
あなたは、先ほどから一切否定ばかりしてこられた。いいですか。政権交代後、政治的な圧力を政府にかけたことはない、特定の労働組合から依頼を受けたこともない、JR東労組から何か依頼を受けたこともない、何もない、何もない。ところが、ここではこのようにおっしゃっている。
自民党の同僚の栃木四区の佐藤勉さんが提出した質問主意書。その質問主意書というのは、革マル派によるJR総連及びJR東労組への浸透に関する質問主意書でありますが、これについて、先ほどお話があったが、内閣に対して質問主意書ということを出せるようになっているが、これは当然、JRさんへの攻撃であると同時に、私への攻撃でもある、そんなことは十分覚悟の上で、この対応についても内閣に対して強く抗議を申し上げた。何をやっているんだ、こういうふうに申し上げたら、何となく、ぼそぼそぼそぼそ答えていたが、その答えによれば、質問主意書というのはある程度機械的に処理をしており、警察がそれに対する担当としての答えを上げているんだと、しかし、内閣できちんと把握をしているんだろう、こう申し上げたら、最終的には、その扱う大臣、つまり警察を担当している大臣になるわけだが、特に名前は申し上げないが、西の方にいらっしゃる大臣さんであるわけでございまして、そういうことで、今後こういうことは十分注意するように、こういうふうに申し上げたと書いてあるんです。
内閣の決定、すなわち閣議決定に自分自身が介入した、これは、自分が内閣に対して影響力があることを自慢している発言ですよ。
山岡国家公安委員長、御自分の発言だとお認めになりますね。
○山岡国務大臣 選挙中にいろいろなことは話すし、いつも申し上げておりますけれども、そこの趣旨なぞを解しながら話しておりますが、しかし、実際にそのことを政府に圧力をかけるだとか、また、影響力を及ぼすというようなことはしておりません。
そして、私がそう申し上げたのは、この相手の佐藤勉さんという人は、ふだん質問主意書なぞは一回も出したことのない人でございまして、しかし、私がJRさんとおつき合いになっているということを誹謗中傷しようという趣旨でお出しになったのではないか、こういうことを申し上げたわけでございます。
○河井委員 答えてください、山岡大臣。
今の発言は御自分のものと認めるかどうか。イエスかノーか。
○山岡国務大臣 選挙中のあちこちでの発言については記憶しておりません。
○河井委員 そう思って、きょうは、ここに、その日の模様を録音したCD―ROMを持ってまいりました。聴衆の拍手や笑い、そして山岡さん自身の息遣いまでもが聞こえる大変生々しい物です。
先ほど、西の方の方で警察を所管する大臣というのは、予算委員長ですね。
○中井委員長 はい。
○河井委員 今、予算委員長から御答弁がありました。
平成二十二年八月三日、衆議院予算委員会で平沢勝栄議員の質疑に答えて、当時の中井国務大臣、国家公安委員長は、このようにおっしゃっている。
この質問主意書について、「このとおり、私どもは、JR総連、JR東労組と革マル派の関係については、革マル派が相当浸透していると認識しているのは事実でございます。」その後、「私は、このまま閣議にお出しをするという決心を固め、党にも伝えたわけでございます、こういう方向であると。」云々とお答えになったことがちゃんと議事録に載っている。
つまり……(山岡国務大臣「委員長」と呼ぶ)質問していない。つまり、間接的に、当時の中井国家公安委員長、今あちらに座っていらっしゃる衆議院予算委員長は、党からさまざまな働きかけがあったということをこの御答弁でおっしゃっている。
委員長、これは事実なんです。先ほど大臣は記憶にないとおっしゃった。私が言っていることは事実なんです。どっちが正しいか。だから、ここにCD―ROMがありますから、これはしっかりテープを聞いて照らし合わせてもらいたい。どちらが事実なのか。
○中井委員長 私にお尋ねの部分だけお答えいたします。
答弁についてはそのとおりでありますが、党にも申し上げたというのは、私から、こういう質問主意書に対する答弁をする予定ですということを申し上げたのでありまして、党から何か言われたわけではありません。
○河井委員 しからば、これは全くもって、山岡大臣が、何も仕事をしていないのに、仕事をしたふりをした疑いも出てきたわけですよ。今、予算委員長、しっかりとうなずいていらっしゃる。これは予算委員長の名誉にもかかわる問題ですよ。このメモにはちゃんと書いてある。
もう一回言いますよ。その扱う大臣、つまり警察を担当している大臣、特に名前を申し上げないが、西の方にいらっしゃる大臣さんであるわけでございまして、今後そういうことは十分注意するようにと、こういうふうに申し上げておいた。
お答えください。
○山岡国務大臣 申し上げた記憶はありません。
○河井委員 ですから、このテープを、しっかりとこれ、ちゃんとやってくださいよ。ちゃんと理事会で聞いてください、委員長。理事会で聞いて、私の言っていることは事実なんだから。私の言っていることと大臣の言っていることと、どっちが正しいか、きちんと照合していただきたい。
○中井委員長 テープは聞かせていただきますが、山岡大臣は間違っているとは答えていません。記憶にないと答えているだけです。
○河井委員 その記憶を思い出させて確かなものにしてあげるために、この証拠の物があるわけですよ。
後刻、理事会でしっかりと協議をして、これを再生して聞いてくださいよ。
○中井委員長 はい、理事会で協議いたします。
○河井委員 五月十一日に、当時の鳩山由紀夫内閣総理大臣から衆議院議長あてに答弁書が送られてきました。そしてその後、さっき言ったJR東労組の大会は六月十三日です。ここで、そのとき鳩山内閣で政府がJR東労組をどのように認識していたかということについて紹介をしたいと思います。
先ほど言いました、同僚の佐藤勉議員は、「政府においては、JRという公共交通機関の労働組合に、過激派・革マル派が浸透している事態を看過することなく、国の治安維持のために取り組みを強化すべきであると考える。」よって、「JR総連・JR東労組には、現在も革マル派が相当浸透し、同派幹部が多数存在しているとみてよいか。」といった質問主意書でありました。
それに答えて、平成二十二年五月十一日、内閣総理大臣鳩山由紀夫から衆議院議長横路孝弘殿あて、このように答えています。大事なところですので、朗読をいたします。
日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派(以下「革マル派」という。)は、共産主義革命を起こすことを究極の目的としている極左暴力集団であり、これまでにも、火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反事件や対立するセクトとの間での殺人事件等、多数の刑事事件を引き起こしている。革マル派は、将来の共産主義革命に備えるため、その組織拡大に重点を置き、周囲に警戒心を抱かせないよう党派性を隠して基幹産業の労働組合等各界各層への浸透を図っており、全日本鉄道労働組合総連合会(以下「JR総連」という。)及び東日本旅客鉄道労働組合内には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識している。今後も、革マル派は、組織拡大に重点を置き、党派性を隠して基幹産業の労働組合等各界各層への浸透を図っていくものと見られる。
総理大臣、総理大臣の革マル派に対する認識は、この鳩山内閣の答弁書と同一と考えていいですね。
○野田内閣総理大臣 政府の答弁と同一でございます。
○河井委員 では、山岡大臣にお尋ねをいたします。
あなたの御認識をお聞かせください。
○山岡国務大臣 革マル派というのはそういうものだと思っております。政府の認識と同じです。
○河井委員 いや、革マル派とはだけじゃなくて、もう一回言いますよ。JR総連及びあなたが推薦議員団の代表を務めている東日本旅客鉄道労働組合内には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識している、あなたも同じ認識ですね。
○山岡国務大臣 そういう情報があるということは聞いております。
○河井委員 いや、情報があるじゃないんですよ、大臣。民主党がつくった鳩山内閣総理大臣時代も、この答弁書は閣議決定をしている。今、現職の野田佳彦総理大臣も政府の答弁と同じだと答弁された。あなたは違うんですか。情報があると認識しているは全然違いますよ。この政府答弁書どおりの認識で間違いないですね、国家公安委員長殿。
○山岡国務大臣 政府の一員として、そのとおりでございます。
○河井委員 あら、またどこかで聞いたような、この前、平岡法務大臣が在日米軍再編で、岩国で聞いたようなことですね。
政府の一員としてということは、個人では違うということですか。一人の政治家としては、この認識、自分とは違うということですか。お答えください。
○山岡国務大臣 率直に言って、私は実態がどうなのかということを正確に認識しているわけではありません。ただ、政府がこういうことですから、そうであるということでございます。
しかし、そのJR総連の候補者については、連合さんが推薦し、党の公認候補の、その大会でございます。
○河井委員 あなたは、単なる国務大臣の一人じゃないんですよ、今のお立場は、この質問に答える立場は。あなた、主管大臣ですよ。警察の、全国の警察組織、公安も含めて、そのすべてを統べる立場にある国家公安委員長として今答弁されたんですか。
もう一度はっきりと言っていただきたい。革マル派とあなたが推薦議員懇談会の代表をしている、そして来賓のあいさつで連帯のあいさつをしたと向こうが言っている、東日本旅客鉄道労働組合との関係、はっきりとお答えいただきたい。
○山岡国務大臣 繰り返しお答えを申し上げますが、国家公安委員長としては総理のおっしゃったとおりの認識でございます。
ただ、委員は、個人としてはとお聞きになったものですから、私の個人としては過去においては正確にそういうことを見分けることができたわけではありません、こう申し上げたのであります。
○河井委員 もう一度お尋ねをしますよ。
そういった今までのいろいろな、JR東労組のおつき合いを含めて、今あなたが座っているいすは国家公安委員長ですね。国家公安委員長として明確に、総理も今言ったじゃないですか、JR東労組の中には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透している、その認識で違いはないですねと聞いているんです。イエスかノーかしかないんですよ、これは。
○山岡国務大臣 何度もお答えしておりますが、国家公安委員長として、イエスです。
○河井委員 野田総理大臣は、山岡国家公安委員長が革マル派との関係を鳩山内閣の答弁書で認めたJR東労組の大会で来賓あいさつをした事実を、閣僚任命前、御存じでしたでしょうか。
○野田内閣総理大臣 閣僚任命前には知りません。
○河井委員 これはだれでも読めるホームページですよ、さっき言った、来賓あいさつしたというのは。平岡法相のときと全く同じじゃないですか。朝鮮総連の支配下にある東京小平市の朝鮮大学校創立祝賀宴会で祝辞を言ったことを御存じでしたかと言ったら知らなかった。一体、この内閣は、閣僚になる前に、何をそれぞれの候補者の検査をしているんですか。
しかも、もう一度言うけれども、警察が一生懸命仕事をしているその対象の一つなんですよ、革マル派というのは。その革マル派が相当浸透しているJR東労組の定期大会に、あなたが任じようとする人が行ったということを知らない。これは目が節穴だということじゃないですか。
総理大臣、あなたは、こんな圧力をかけた、閣議決定をする答弁書の内容をねじ曲げようとした人物を閣僚に任じた。しかも、よりによって、極左暴力集団を取り締まる警察組織のトップに据えたんです。
この事実が明らかになった今、総理大臣、今後はどうしますか。こんな前科のある国家公安委員長は、即刻罷免をすべきだと思いますが、それについての答弁をしていただきたい。
○中井委員長 河井さん、前科という言葉は後で御訂正願います。(河井委員「はい」と呼ぶ)
野田佳彦大臣。もう時間がありませんから。

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