球状の「九条の碑」を足立に設置 デザインに込められた思いとは 編集委員・北野隆一2022年6月21日 7時30分
- 羅夢 諸星
- 2024年10月10日
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市民団体「『九条の碑』を建立する会」が憲法9条を彫り込んだ球状の碑を、東京都足立区柳原に設置した。碑はステンレス製の直径1メートルの球体。ピンク色の文字で9条の条文が輪を描くように並んでいる。19日に除幕式があり、約170人が参加した。
除幕式で「九条の会」事務局長の小森陽一・東京大名誉教授は「碑に刻まれた憲法9条を読むには、周囲をぐるっと回らなければならない。碑を見に来た人の頭に9条が刻み込まれる」とあいさつ。「碑の球形は地球を表す。ロシアが西の隣国・ウクライナに侵攻した。『戦争をしない』と憲法9条で決めた東の隣国・日本は『国際法違反の戦争をするな』と国連で主張すべきだ」と説いた。
碑のデザイン・設計を担った同区の吉田錦次さんは「碑には見に来た人の姿が映り込む。今あなたが生きているのは、9条による平和のおかげだということです」とねらいを説明した。
同会は2020年11月に結成。地元で開かれた講演会で、ジャーナリストの伊藤千尋さんから「『九条の碑』は国内外にあるが東京にはない」と聞いた参加者らが「千住地区に東京初の碑をつくろう」と話し合ったのがきっかけ。寄付を募ったところ、全国の800近い個人や団体から500万円以上が寄せられたという。(編集委員・北野隆一)
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